今日は、新年始まって三日め。
  子供がマンションの郵便受けをのぞくと年賀状が入っていた。
 「父さんのも来ているよ。」と、子供が数枚おれに渡す。
  瞬間的に、自分宛の年賀状は、手にとったとき喜びが沸く。

  年賀状は、出すべき人には全て出したと思っていた。
  しかし、予定外の人から来たので、五枚追加で年賀状を出さなければならない。
  

  歳をとるにしたがって、だんだん名詞を大きくしただけみたいな年賀状が、増え
 てきた。住所と名前だけわかって、何にも書いてないし、伝わらないとゆう年賀。
 せめて一行だけでも、おまけ気分でいいから手書きで何か文字がほしいところ。

  おれが学生の時に出した年賀状は、すごかった。一枚一枚、手書きでイラスト
 付きだった。全部作成するのに、朝から晩までかけてまるまる三日間、年賀に追
 われたものだ。
  それでクタクタになった。

 「石沢の年賀、すごかったよ。」
  その言葉を聞く事だけを楽しみに、そんだけがんばったものだ。
  でも、見方を変えると、お人よしのバカの見本みたいだけど……。

  そしてその凝りに凝った年賀の返事が、

 「石沢、悪い。 今いそいでいるんで年賀は文字だけ。 え? どこに急いでいる
 かって? よく聞いた。 ウヒヒ! 女に会いにいくの。 今年もよろしくナ!」

 と、なぐり書きの年賀。そのときはさすがに、やるせない気分になったものだ。

  思えば、おれの年賀状もいつのまにか、他人の作成したイラストをプリントし、そ
 こに1、2行挨拶を書くとゆう年賀に退化してしまったが。

  さて、話しは元に戻し……、
  いつものように、パソコンで住所を印刷しようとおもったが、今回はパスした。
 郵便番号の欄に、ぴったり数字が入るように印刷の位置調整することが、めんど
 くさくなったからだ。 

  それで、手書きで住所を書いている。子供が興味津々で、住所書きをのぞきこ
 む。そして感想一言。
 「父さんの文字っておもしろいよね。」

 「おもしろいってゆうより、へたな字なのよ。」
  うちの奥さんが、よけいなコメントを加える。さらに追い討ち。
 「それで、へたな字のわりに、やたら時間をかけて書くのよね〜」

  へたで、時間がかかる?いいとこ全然ないじゃないか。
  おれは、思わずムカッときて
 「会社の人で、父さんの字を『うまい!』って言った人もいるんだぞ!」
 子供は笑い、
 「その人、よっぽど字がへたなんだね。」

  えーい、妻も子供も、おれの味のある書体を理解できないとは、本当にろくな
 もんじゃねぇ。
  おれは、一人孤独に、もくもくと年賀作成にいそしむのだった。   


              2004年1月3日

        





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