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   ホストの哀歌

               ◎一條 和樹  『 出張 ホスト
                             
僕は一晩45000円で女性に抱かれる 』 
                                                            

 ホストという職業は、男にとって気になる職業だ。
 なぜなら、SEXアピールを商売にしてお金をかせげるのは、ほとんどが女の人だから。
 しかし男でもそれが可能な人がいるとゆう点で。

 いったい、どんないい思いをしているのか?
 または、どんなつらいめにあっているのか。
 ホストを求めてやってくるのはどんな女の人なのか?

 この本の作者、一條は株にはまって作った、借金(1800万)の返済のため、
 出張ホストをやっている。昼はサラリーマンをやりながらの兼業だ。
 文章を読むとわかるのだが、彼は感覚が、水商売に染まっていない。
 実に平衡感覚のとれた描写で、冷静に自分と、客の出会いを描いている。

 一遍、一遍が短編小説をよんでいるかのような味わいがある。
 退屈な話しが一個もなかった。
 そうゆう意味では、成田アキラのテレクラ漫画にも通じるかもしれない。

 19の実話が書かれている。そのうちの一つ。

 彼女はベッドに横になり、足を大きく広げる。
 「責めてよ」
 「責めてっていってるの。しらないわけじゃないでしょう」といってホスト、一條に迫る。
 一条が、彼女の中に入り、彼女は遠慮なく大きな声を出す。
 やがて、彼女も一條も果てる。

 彼女(お客)は
 「もう終わりなの?」
 「この前の人もそうだったわ」
 「ねえ、もう一回。できるでしょう」
 ソープに勤めている事を、言い大きく両足を開く。
 三回目のセックスを終えてからも、もう一回、もう一回といい
 ついに、五回目の射精を終えても擦り寄ってくる。
 「勃った、勃った。ねえ、しよう。ベッドに戻ってする?それとも、ここで」

 こうなると、SEXの拷問だ。

 こんな野獣のような、女のひともいれば

 「お話ししてるだけじゃ駄目ですか。わたし、このままじゃ、男の人を忘れちゃいそうで、
 誰でもいいから男の人と話したかったの。だから、あなたを呼んだの。」
 と言った、とても静かな印象の看護婦さんもいる。

 この看護婦さんは、一條の借金を一緒に返してあげるとまで言ってくれる。
 それに対する一條の答えは、つらい。彼女は小さな肩をふるわせて泣く。
 
 19の話しを全て読み終えたときに、最後の作者のこの言葉。
 
  みんな必死なんだ。寂しさで心まで凍ってしまわないように、一生懸命あがきながら
 生きているんだ。

 この言葉がものすごく、心にしみる。
 

                  2004年4月6日





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